都市・地域計画研究室
都市・地域計画研究室(旧建設3・5講座)
美土利会会員の皆様には,益々ご健勝でご活躍のこととお慶び申し上げます。都市・地域計画研究室の近況について,簡単に紹介させていただきます。
当研究室は,大学院先端技術教育部ではエコシステム工学コース政策シミュレーション工学研究室として位置づけられています。学部では,建設工学科の一研究室として,学部の教育,4年生の研究指導を行っています。
教員は,近藤光男教授,奥嶋政嗣准教授,渡辺公次郎助教の3名で,研究室には,現在,エコシステム工学コースの博士後期課程4名,前期課程11 名,建設工学科の学部4年生12名,さらに研究生1名の合計28名の学生が在籍しています。そのうち,社会人学生が3名,外国人留学生が3名となっていま す。
3名の教員は,それぞれ特色をもった研究活動や社会活動を行っています。近藤は,従来から行っている国土づくり,地域づくりを視点においた人口移 動や地域間交流に関する研究に加え,来るべき高齢社会に対応した居住環境整備や都市住民が健康で生き甲斐を持てるまちづくりに関する研究も行っています。 学会に関わる仕事も増え,日本計画行政学会,日本都市計画学会などで学術分野のみならず,運営に関する役割も担っています。社会活動については,研究室の 看板である「まちづくり」,「社会環境」といった分野の他に,「行政運営」や「教育文化政策」といった分野の仕事にも引き込まれています。自分の年回りを 考え,納得して社会貢献をしています。このような状況ですが,学生の教育と研究室での活動は最も重要と思っておりますし,やり甲斐もあります。今後も,若 い学生に囲まれて充実した日々が送れることを切に願っています。
奥嶋准教授は,交通現象解析,都市交通政策評価,まちづくりの検討などの課題について,ソフトコンピューティングなどの各種計算機技術を利用した 実証的研究を行っています。最近では,エコシステムに関して考える機会が大幅に増加し,特に地球環境問題に関心をもっています。持続可能な低炭素型交通シ ステムの構築に関して研究を進める一方で,地域活動にも参加しながら検討をしているところです。地方都市のまちづくりに関しては,地域活動のなかで実現し た「中心市街地活性化を目指した市内一律100円バス運行社会実験」についての調査分析結果に基づいて,バス交通の再生を検討しています。また,交通シ ミュレーションに関しても地域の交通計画に役立つものになるように,開発を継続しています。
渡辺公次郎助教は,GISを用いた都市計画支援システムに関する研究として,環境と防災に配慮した土地利用計画や,携帯電話やウェブサイトを用い た防災まちづくり支援システムの開発を進めています。最近では,多種多様な空間情報が容易に入手できるようになったことに加え,携帯型情報端末など新たな ICT機器の普及も進み,まちづくり支援システムも変わりつつあります。新しい技術に戸惑いながらも,これらをまちづくりに応用する研究を進めています。 教育面では,主にGISや建築分野に関する講義を担当しています。
研究成果は,国内学会はもちろん,国際会議でも積極的に発表を行っていますが,特に学生に多くの発表機会を与えることによって,活力ある研究室づくりを目指しています。
研究室活動に関するさらに詳しいことにつきましては,下記のホームページをご覧ください。
http://www.eco.tokushima-u.ac.jp/b1/
(近藤記)