河川・水文研究室
美土利会会員の皆様,こんにちは.河川・水文研究室(建設2講座)です.当研究室は昨年(平成22年)11月に武藤裕則教授を迎えて新たな体制とな りました.武藤教授の人柄,経歴,研究テーマにつきましては別に自己紹介のページが設けられておりますので,そちらをお読み下さい.今回,美土利会会報が Web化されましたので,改めて研究室の歴史と現状についてご紹介したいと思います.
当研究室の源流は1969年に発足した「防災学研究室」(故 杉尾捨三郎名誉教授)です.その後1988(昭和63)年の工学部改組によって土木工学科は建設工学科に統合され,研究室の体制も小講座制から大講座制に 大きく移行しました.これにともなって研究室名称も環境整備工学講座の「河川・水文研究室」(第1期,端野道夫名誉教授)と改称しました.1998(平成 10)年には故岡部教授が「水工学研究室」を立ち上げましたので,「環境水文研究室」(端野道夫名誉教授)と改称しましたが,2008(平成20)年の端 野名誉教授の定年退職に伴って再び河川工学と水文学の2つを柱とする「河川・水文研究室」(第2期,故岡部教授)となりました.そして2010(平成 22)年11月から,現在の「河川・水文研究室」(武藤裕則教授)体制となっています.この間,平成15年の建設棟の耐震化工事にあわせて,研究室のス ペースも5階東端から4階西端に変更となりました.このようにざっと歴史を振り返りますと,概略10年ごとに大きな変化が訪れているようです.研究室の歴 史は卒業生相互を結ぶ大切な絆だと思っております.ホームページに年表形式で詳しく記しておりますので,そちらをご覧下さい.
さて,2011(平成23)年7月現在の研究室は,武藤裕則教授(水理学),田村隆雄准教授(森林水文学),梅岡秀博技術職員の3名の教職員で構 成されています.学生は大学院博士課程2名,大学院修士課程4名,学部4年生5名の合計11名です.研究室の研究テーマは長らく河川工学と水文学に関する 現地調査や模型実験,コンピュータシミュレーションモデルの開発等が主なものでしたが,今年3月の東日本大震災を受けて,他大学と協力した海水浴客の地 震・津波意識調査(武藤)や,コミュニティー主体で作る地震・津波災害避難支援マップ(田村)など,新たなテーマを始めています.また最近話題の自然エネ ルギーの利用という面では,1990年頃からの蒸発散に関する研究を基盤に「緑のカーテン」に関する研究(田村)を行っております.今年は国を挙げての省 エネが必要ということで,日本全国から本研究に関する問い合わせや資料提供の依頼が毎日のように来ています.「緑のカーテン」に関する調査研究成果(だけ でなく,その作り方も)はホームページに掲載しております.是非ご覧下さい.
美土利会の支部総会に参加しますと「知らない教員ばかりになって行きづらくなった」という声をよく聞きます.教員も研究室も随分変わりましたが, 卒業生の皆様が残された全ての卒業論文・修士論文,写真などの資料は大切に保管するだけでなく,活用させて頂いております.また1970(昭和45)年製 の実験水路や,研究室対抗ソフトボール大会で使用した木製バット,阿波踊りの締太鼓,1984(昭和59)年製のゼネラルの冷凍冷蔵庫等々,先輩方から受 け継いだ実験器具や研究室の物品もいまだ現役で活躍しております.研究室全員で皆様のお越しをお待ちしておりますので,徳島にお越しの際には是非,研究室 にもお立ち寄り下さい.
最後になりましたが,卒業生の皆様方の今後のご多幸と益々のご活躍をお祈り申し上げます.