構造工学研究室
構造工学研究室(旧土木1講座)
美土利会会員の皆様方には,益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。また,3月11日の東北地方・太平洋沖地震により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに,犠牲となられた方々に深甚なる哀悼の意を表します。
前回(平成20年度),本コーナーで研究室の近況報告をさせていただいてから早くも3年の月日が経ちました。前々回(平成17年度)に報告しましたように,平成16年度より,耐震改修後の建設棟5F西側研究スペースを風工学研究室と二分して仲良く使用しています。
さて,最近3年間の構造工学研究室の変遷・動向等について簡単に紹介させていただきます。
【平成21年度(平尾先生が退職されて2年経過)】
前年度と同様,スタッフは成行教授,三神准教授,佐藤助教,宗田技術職員(総合技術センター分野長)の4名でした。この時の学生数は31名〔博士 後期課程5名,博士前期課程14名,学部4年生12名〕で,歴代最大規模で研究室も手狭でしたが皆さん和気藹々と助け合って頑張っていました。平成22年 3月に博士後期課程3年次の源貴志氏がめでたく博士(工学)の学位を取得されました。
この年度,成行教授は工学部教務委員長として多忙でした。また佐藤助教は就任2年目となり新しく担当する講義も増え,21年度入学生のクラス担任としても奮闘しておりました。
【平成22年度】
4月に三神准教授が新設の地震工学研究室(大角教授:新任)へ指導学生とともに移籍されました。また源貴志氏が工学部先端工学教育研究プロジェク トの助教に採用(1年任期)され,スタッフは,成行教授,佐藤助教,源助教,宗田技術職員の4名となりました。また学生数は17名〔博士後期課程2名,博 士前期課程8名,学部4年生7名〕で,昨年度に比べすこしコンパクトになりました。
この年度,文科省の就業力GPに「自らの就業力向上を促す巣立ちプログラム」(工学部・総合科学部合同,H.22~26年度)が採択されました。 成行教授は本GPに関する工学部の担当者として,その申請ならびに採択後の対応に大童でした。また佐藤助教は,徳島大学AWAサポートセンターのワークラ イフバランス支援部門の部門主任を務めることとなり新しい取り組みに参加しております。
【平成23年度】
5月に源貴志助教が,縁あって沖縄県農業研究センターに異動し,スタッフは成行教授,佐藤助教,宗田技術職員の3名となりました。学生数は15名 〔博士後期課程2名,博士前期課程5名,学部4年生8名〕で,ここ数年で最も少なくなっております。写真は,5月25日に建設棟玄関前で撮影した構造工学 研究室の集合写真です。(研究室のHP もご覧いただければ幸いです。)
現在,成行教授は今年度から本格的に始まった前述の「巣立ちプログラム」の実施に奮闘中です。また佐藤助教は,徳島県内の建築や林業関連の行政・実務者の方と接する機会が増え,勉強中の日々を送っております。
次に各教員の現在の研究テーマと社会活動等について簡単に紹介させていただきます。
成行教授
〔研究テーマ〕:橋梁構造物の非線形地震応答解析,橋脚の新しい耐震設計法の開発,ケーブルを用いた弾塑性ダンパーの開発,モード解析に基づく構造 物の損傷評価法,橋梁の耐震補強順位の決定法,橋梁の長寿命化修繕計画策定手法,地震時道路閉塞の予測法,空撮画像からの地震被災箇所自動抽出,津波避難 シミュレーション,剛体の地震時挙動シミュレーション,新型パイプハウスの開発,じゃかごの力学特性の解明
〔社会活動〕:土木学会構造工学論文集編集委員,土木学会全国大会実行委員会学会誌編集部会副部会長,土木学会四国支部商議員,土木学会四国支部賞 選考委員,四国地域橋梁管理委員会委員,県市町村等の橋梁長寿命化修繕計画策定委員会委員,徳島県建築士会専攻建築士評議委員会議長等
佐藤助教:
〔研究テーマ〕:常時微動測定を用いた木造住宅の構造性能の検証,地震被害調査や実験・解析に基づく伝統的木造住宅の構造性能評価,既存木造住宅の耐震補強を目的とした類型化,徳島スギを活用した木造住宅の簡易な耐震補強方法の開発
〔社会活動〕:日本建築学会四国支部常議員,日本建築学会四国支部構造委員会委員,耐震診断法の高度化に関する検討委員会木造部会委員,徳島県・市町村等の住宅や林業に関する検討委員会委員等
以上簡単ですが,構造工学研究室の近況報告(過去3年間)をさせて頂きました。来徳の折には,お気軽に研究室にお立ち寄り頂ければ幸いです。最後になりましたが,皆様方の益々のご健康とご活躍を祈念いたします。